中小企業家・オンラインで生き抜く

ハマ企画に田中友尋が発信・中小企業経営者(非IT経営者)に向けて経営者のあり方とオンラインマーケティングのやり方を伝えます

同友会らしい経営指針について

同友会らしい経営指針について

2019年で経営者歴19年となります、まだまだ若輩ものではありますが、
2014年に中小企業家同友会と出会い、
2015年の夏 経営指針を成文化するための会に参加しました
(以降 一部 中小企業家同友会を同友会と書き併用します)
(*成文化というのは、心にある想いを誰でもが理解できる文にすることです)

 

理解力も足りぬまま 先輩経営者を信じて5年間。
いま同友会らしい経営指針についての気づきをここに記したいと考えました。

経営指針には同友会らしいものと同友会とは異なる経営指針もあります。

 

同友会らしい経営指針は、同友会の目的と「労使見解」を各社で実践するためのものです。


中小企業家同友会との出会い

私が経営指針成文化に参加したのは、中小企業についてわからなかったことがきっかけです。

 

業務でも大手や官公庁との直接取引はあるものの、
日本の97% 380万社と呼ばれる中小企業に私は業務上 出会ったことがありませんでした。
(自社も中小企業です)

そこで同業つながりで香川の社長に相談して教えていただいた団体が中小企業家同友会

 

それまでIT系やベンチャー系の経営者の中にいた私にとって、中小企業家同友会は全く違う空間。

  • 長老経営者がすごく元気で現役
  • 社員さんのことを熱くかたる優しき経営者

町工場、電気屋、食品会社など出会ったことのない経営者さん
悩みがありながらも、とにかく前向きで器のでかい経営者さんが常に学びを持って参加している団体


経営指針と経営理念

「中小企業を理解するため、自ら経営理念がをつくらんとあかん」

 

経営指針成文化目的で(香川の経営者のおすすめで)東京中小企業家同友会に参加しました。(当時は渋谷支部

自分には何も理解できず、流れで経営指針成文化セミナーに参加
4名の経営者のグループにサポータという助言者が3名。

 

私は経営理念をつくるため

  • 経営方針
  • 経営戦略
  • 計画

よく理解ができないまま、とにかく言われるがまま。


この経営指針と経営理念について理解し始めるのは、それからしばらくしてからです。

  • 経営理念を実現するための経営指針
  • 経営の行動を定めるための羅針盤、経営指針

 

経営理念のつくり方・導き方

中小企業家同友会には「経営指針成文化と実践の手引き」という本があります。
経営理念をつくるには この本が中心となるべきではありますが.....

 

実は私 経営指針成文化を東京中小企業家同友会と神奈川中小企業家同友会で受けています。

神奈川に参加したのは色んな理由があります。
一番の理由は 会社が神奈川にあり、同友会理念に基づくと「地域」の大切さを感じたからです。

 

つくり方は各地、進め方の通りすすめば「とりあえず経営指針はできあがります」

ただ完成させることが目的ではありません。

 

そしてつくり方の前にくるのが、導き方です。
これは「自分自身に問いかけるだけ」です。

なぜ経営しているか....

 

人が一番苦手としていることは、自分への問いかけ。
自分を客観視することです。

そこで仲間の経営者が手助けをしてくれます。

同じ中小企業家同友会で経営指針を成文化し実践している仲間。

 

どんどん問いかけてきます。
どんどんゆさぶります。

  • 社員さんの目線
  • お客さんの目線
  • 同じ経営者目線

とても大変なコトですが、
他人の会社にこれだけ力を注いてくれる仲間である経営者には感謝するしかありません。

 

コンサルでもプロでもなく
実践経営者が問いかけをします。

どんどん本質をついてきます。

すごいですよ。

 

経営理念と経営指針の整合性

経営理念を実現するための経営指針。
経営理念、経営指針は独立してはならず整合性が取れている必要があります。

 

整合性とは

同友会の経営指針成文化を作成するにあたり、次の3つの視点があります

これは各地域の同友会で伝え方がさまざまあります。(本質は同じ)

 

神奈川同友会の場合、この3つの視点は次のように語られています

  • 人間性:社員第一主義
  • 社会性:お客様第一主義
  • 科学性:商品、サービス、技術 第一主義


ほか地域では社会性について、混乱をしている参加者をみかけます。

私の場合 神奈川を例にとり
「お客さまを通して、社会をとらえるとどうなりすか?」と問いかけています。

社会性と地域性:よく「地域のために○○する」と記載する方がいらっしゃいますが、それは地域性です。

あなたの会社の商品はなんらかの理由がありお客さまに届きます。

その商品によって、社会はなんらかの影響がでてくるわけです。
(お客さんは利用者であり、ときには広める人であったり、雇用される側になったり)

 

まだ私の中ではっきりとした回答はありません、
ただ今時点での理解は、この3点は全て同じで、視点を変えている と捉えています。

この3点が経営理念から、日々の実践まで全て整合性が取れているかということです。

 

経営理念(人間性・社会性・科学性)→人間性の経営方針、社会性の経営方針、科学性の経営方針......

 

細かい話ですが、
経営理念を経営者(会社)の中心として置き、叶えたい世界があるならば
途中経過も必要ということで10年ビジョンというものもつくります。
10年後の会社を言葉やイメージで

ここにも人間性、社会性、科学性が必要です。

補足:宮城中小企業家同友会 ビークルー に伺ってまいりました、そこで佐藤全さんより 10年ビジョンは 現状の対局を10年に据えることで見えてくるとアドバイスをいただきました。(2019年11月18日)


途中の到達点が経営方針(5年後)

その手前にある目の前のことが経営計画となります
(実践の手引きでは経営戦略という言葉を使わなくなりました)

 

経営理念から毎日やること(日々の実践)に至るまで 人間性、社会性、科学性を込める必要があります。

 

そうしないと、なんのための経営なのかがわからなくなります。


企業目的と事業目的

神奈川同友会の経営指針成文化には企業目的と事業目的を定め補完することとなっています。
これはこの同友会の特色です。
(神奈川同友会経営指針作成の元は新潟同友会とのことです)

 

経営理念が叶えたい世界ならば
より具体的に補完するために定める言葉です

企業目的には

事業目的には

  • 科学性

この目的の言葉があることで、経営理念と経営方針の整合性がより強くわかりやすいものとなります。


経営指針と経営指針書

引き続き神奈川同友会のお話

神奈川同友会では、経営指針書とは言わず、経営指針と言っています。

 

このこだわりは、
経営指針の毎年更新する時点では経営指針です。
内容を社員さんと同意のもとすすめて、作成する上で関係性の質をあげながら
思考の質もあげていきます。

 

その結果できるものが経営指針です。

経営指針、最初はひとりでつくりながら早いタイミングで社員さんと一緒につくります。

つくる過程で社員さんと共に学び育ちます。
それは、社員さん、経営者 会社 全てです。

経営指針を発表した、その時点から人の手が加わります。

  • 発表での気づき
  • 日々実践での気づき
  • 会社中での気づき
  • 同友会の例会での気づき

手が加わったものが経営指針書です。


経営指針がなくとも経営は実践できるのか

経営指針がなくとも経営は実践できるのか

経営者によりますが「できるでしょう」

 

熱い想いがあり、プレイヤーに徹しているカリスマ経営者ならば。
驚くようなスピードで会社を組織化して売上を拡大している企業であれば
経営者にあつまるひとが経営計画をつくってくれます。
上場もするでしょう。

上場した時点で会社は社員さん お客さんの場ではなく 株主の場となります。
それがいいのか、わるいのかはわかりません。


(同友会の)経営指針は、同友会の目的と「労使見解」を各社で実践するためのものです。

共に育ち 人を生かす経営をしたいのならば、経営指針はつくるべきです。
そして、経営指針を手元に実践し続けることです。


経営指針をもって同友会を通じ社会に関わる

同友会で作成をした経営指針
この経営指針をもって同友会を通じて社会に関わる

 

経営指針の実践をすることで よい経営者になり
よい経営者が社員と共に育つことで よい会社になり
そこで育った社員さん 社員さんの家族、友人、利用するお客さま 家族…
地域がよくなり…よい経営環境になり

 

会社をもって社会がつくられます。

 

私はまだまだ若輩な経営者です。
ここでは今の想いを成文化したものです。